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ハラハラ帳

カテゴリ:家具の話( 32 )

作業用イス

たかが8坪ほどの事務所に数えてみたら、イスが17脚。

パソコンの前にあるアーロンチェアとバーテブラチェアを除いてほとんどが自分でデザインした試作品のイスだが、原寸図描きや模型製作時にいつも愛用している作業用のチェアが3脚ある。

1脚はペリアンチェアの改造品。あとの2脚は自分用としてデザインし試作して、その後2社のメーカーにて商品化されたスツール。

デザインとは共感者をつくる作業と思ってるので、これは仕事としては理想的。仕事へのモチベーションは、こんなのが欲しいなということから始まるので、尽きることはない。


ペリアンチェアの脚部を勝手にカットしたもの(コルビジェの恊働者であったペリアンさんゴメンナサイ・笑)。

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左は自分で試作したハイスツール、右はメーカーでの最初の試作品。
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左の<コッペパンチェア>はキッチンスツールとして女性に人気。右の<ロック>はコンパクトなので玄関スツールとしてもよく使われる。

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by hararana | 2018-09-21 11:40 | 家具の話 | Comments(0)

時間がないというのは言い訳なのでしないが‥(笑)

昨年末にデザイン依頼を受けて進めていた佐賀市役所の1Fロビー家具が先日の納品にてようやく完了。ヤレヤレ‥と。

最初の打合せで行った時にはロビーの改装工事はすでに進行中、依頼を受けてから最終製作図面や仕様書などを提出するまで3ヶ月の短期決戦。デザインは図面だけで終りと思っておられる?(笑)数名の担当者との打合せでは、いろんな要望が(ま、当たり前だが)。建築と家具の全体の空間を統括するディレクターは?と聞くと、居ないと言う。家具を製作するメーカーは?入札で県内や近郊で分けて発注したいと言う。通常ワタシの仕事では、製作するメーカーの技術や特徴を掴んで始めてデザインの提案が出来るものなのだが‥。

時間が限られてるので、とりあえずこちらからスケジュール表を作り、ヒアリンング、コンセプト提案、模型や図でアイデア提案、最終的に決まると、仕様を入れた原寸製作図や、ディテール模型、などを提出して、デザイン作業の仕事は終了。製作管理の仕事は発注内容に入ってないので、試作チェックもなく納品当日に製品を見る事に。(笑)

一発勝負の特注仕事だったが、座り心地、使い勝手、構造、仕上がりはほぼ予想通り(その為に何度も模型や原寸ダンボール試作で確認したわけだから)。役所の担当者さん達からは座り心地から手触りのディテールまで大満足とのメール。あとは実際に使われる市民の皆さんがアレッ?いままでと違っていいねー、と言っていくれればOK。(笑)


家具全体は木製で、というのは基本コンセプトのひとつ。

コの字形のカウンターに添って配置されたベンチはこの4倍ほどの数量。窓口のサインの色に合わせ、ベンチの背張りの色を変えて一目で場所がわかるようにされている。ベンチは2シーターから4シーターのテーブル付まで5タイプあるので、システマチックな構造で張替も簡単に出来るようにして。又、多くのベンチが並ぶので、雑然としないようカタチはシンプルに。

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カウンターチェアには多くの要望があったので、それをカタチにして提案。これも全部で80脚程。座り心地やポジション、多様な人へ配慮した機能、などを盛り込みながも出来るだけスッキリとまとめて。

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最初に描いたスケッチ。
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検討模型。他にもあまりにたくさんあったので、正月休みには、Sデザイナーにも手伝ってもらって。(笑)

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下はいままでのロビーの写真(昭和の香り?笑)。う〜む、県庁所在地の市役所としては?‥ね。

カウンターチェアにイームズのアルミナムシリーズが使ってあるが、座高は低い、座面は倒れ過ぎ(チルト機構)、重いなどで、使ってる人は皆、座面の前端にちょこんと座って使用してる有様。20万もする素晴らしい椅子を適材適所に使ってないという悪例(笑)。誰がセレクトしたんですか?と聞くと以前改装をした建築家だと。ったく。
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ま、そんなこんなで、通常はメーカーと一緒に継続生産販売する家具のデザイン仕事が多いのだが(Tendoに居たときはこのようなコントラクト(業務用)家具の開発もさんざんやっていたので頼まれればやるが)、ホントは日常自分で使う家具のデザインが一番興味があるので、今回は特別。もう、あんまりやりたくない。(笑)

あ、秋には2期工事の市民ホールの家具などがあるのか。‥












by hararana | 2017-07-04 10:53 | 家具の話 | Comments(0)

商品化の順番

木製のチェアをフォルムで分類するとその一つに肘から背にかけてU字型になっているタイプがある。
それも有名なH・ウェグナー大先生のザ・チェアのように脚から肘の接合部が一体となったように削り出されたのは、昔は手仕事でしか作り得なかったのだが、最近の3次元NCマシン(コンピューター制御で削り出す機械)では比較的簡単に製作できるようになったので、あちこちのメーカーで似たイメージのモノが出ている。
S社で一年半前にデザインしたフックというU字型のチェアでは、そのような手仕事的なイメージとは違って、仕上げたパーツを組み合わせて構成するという工業デザイン的なアプローチで進めた。
当初から背も木製の案はあったのだが、市場に出ている商品との違いを際立たせる為、まずは背を張りにしたタイプで発表。それがようやく浸透し始めたので、先日の展示会では、当初の木製背タイプを追加発表。好評のようで一安心。
なかなか座り易いので、ワタシも一脚購入しとこうかな(デザイナー特別価格で?笑)。

鉤状の背のイメージで名前は、Hook(フック)。単純(笑)。
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1/5の模型で背の形状を何タイプも作って検討。
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削り易い木で1/1の背や、接合部のディテールを製作して検討。背は図面からでなく、作りながら背当たりや量感を確かめて決めていく。柳メソッド。
ここまでは、デザイン提案の前に自分の工房(というよりコーナー)で製作するので、事務所は木屑だけらけ(笑)。
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by hararana | 2016-07-08 11:10 | 家具の話 | Comments(0)

老舗旅館の食事処

昨年末に1Fロビーの家具納入をした(blog)、嬉野温泉の旅館大正屋の2Fの納品も終了したので、昨日写真の撮影。
昨年夏頃、改装を手がけた近くの建築設計士、入江氏(元吉村順三事務所)から家具デザインやセレクトをたのまれ、先日全ての納品が完了。この2Fは、和室の大広間(宴会、結婚式など)だったのを、宿泊客の為の朝夕の食事処として全面改装した場所。左右の全面ガラスの向こうに緑の木立と庭を見下ろす。
家具は、既製品とプランターボックスは天童木工、レストランチェアはシキファニチア、テーブルは生松工芸、照明スタンドやワゴンを木工房むっく、という4社のコラボ。
チェアは内装が和風なので、規格商品としてデザインした(洋風)イスをこの空間に合わせてリデザイン。前日の関係者のプレオープンでは、座り心地やムク材の仕上げの丁寧さが好評だったとのことで、ニンマリと。このメーカーのコストパフォーマンスについては定評がある。
ムク材のチェアというと、重くなりがちだが、木部を出来るだけ細身に仕上げて(技術が要るが)、軽いのも特徴。
夕食時にはクロスを掛けるテーブルも、4人用がw1800xd1000、2人用がw1000角と大きいので(どんな豪華な食事が載るんだろう・笑)強度と軽量化が必要。
100脚近くのイスと合わせたテーブルは、頻繁に配置替えがする必要があるので、軽いに越したことはない。
又、落ち着いて食事をする為に、当初のパーティションから少し視線を通すことにした、プランターボックスもキャスターで簡単に移動出来るようにしている。
老舗旅館がさらに続くよう、家具も時と共に味わいが出るようにムク材を多用し、トンガリすぎない(笑)ことをこころがけた。


家具は全体をオーク材で統一。テーブルの天板は、突き板にムク材のエッジをつけている。
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反対側には九州の地酒や焼酎が並ぶ、カウンターがある。
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朝風呂に入って、この窓際でゆったりと名物の温泉湯豆腐で朝飯を食べる。(笑)
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宿泊客は奥の扉から入ってくる。この先でワンステップ上がって食事処へ。
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by hararana | 2016-04-01 08:08 | 家具の話 | Comments(0)

スポッと。

リビングやダイニングには、イスやテーブルなどの他、ちょっとした収納家具などもあれば便利。置き家具であればコンパクトなモノがいい。
機能があって、主張し過ぎず、それでいて記憶に残る存在感も欲しいということでデザインした小さなキャビネット。
6年程前に某メーカーの商品となり、今でも継続販売中。
ネーミングに困ったが、イメージから、20年以上前に数年使った名前を再度借用。扉のなかに引出しがスポッと入ってるので「スポット」SPOT(笑)。扉の開き方にやや意外性がある。
機能を損なわず、装飾でなく、どこかちょっと違いがあることは大事。
ちいさな金属のツマミ(ブラック)は、金物メーカーで10年程前にデザイン、商品化し継続しているものを使った。
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これは25年前の「スポット」。文字通り、引出しや棚が任意の場所にスポッと配置できる。
実はこれにはもう一つアイデアが入っており、縦の仕切り板はスライドして取り外したり、100ミリピッチで移動出来る。これ今だに事務所で使っているが、なかなか便利。
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ま、いつもダジャレみたいに家具をデザインしてるわけではないのです。 信用して貰えるだろうか。(笑)
by hararana | 2016-02-19 00:20 | 家具の話 | Comments(0)

7年目の仕事

6年前に始まったSI社とのプロジェクト。

始めて半年後に自社ブランドで出した展示会は、他メーカーのブースの片隅を借りて、チョロっと(笑)。それでもなんとか、ロゴや、HP、カタログ等のBI(ブランド・アイデンティティ)計画も同時に進め、その後は年に1~2脚づづ新商品の開発(それも少しづついいモノ作りへとシフトしながら)。‥らしさのある商品作りを継続することによって展示会毎での認知度も徐々に高まり、今ではほぼ日本中のインテリアショップでの商圏を網羅できるようになって、工場もフル稼働中。

商品アイテムもかなりの数になったので、開発は第2段階。商品構成を見直して、価格やスタイルで競合しない商品の開発へと。それで開発したのが今年の2タイプのチェア。ローコストチェアとややカジュアルなライトチェア。一月の展示会での滑り出しも上々。ま、急がず、確実に、少しづつ、着々と‥。


左は6年前に他メーカーのブースの片隅を借りて。 右は一昨年、昨年の様子。展示会でも人気ブースに。

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左はシンプルな作りと少ないパーツでローコストにしたチェア<スレンディ>、コンパクトで座もシートなので軽いチェア。右はややカジュアルで軽快なアームチェア<フック>。

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メーカーはシキファニチア http://siki-f.sakura.ne.jp





by hararana | 2015-01-28 06:04 | 家具の話 | Comments(0)

消費するのではなく、継続するデザイン。

ひとたび世に出したデザインは、ずっと継続させたいといつも思っている。もちろん絶えずより良くするための改良は必要。

15年程前にデザインしたキャビネットが、製作していたメーカーの業務形態変更でなくなりそうだったので製造権を返してもらい、現在仕事中のメーカーで再デビュー。ややアートっぽい家具というそこのコンセプトにも合っているし。

寸法を見直し、機能パーツ、材も変更(オークとウォルナット)。そして名前も「ナルト」に変更(前のはスパイラルという名)。そう、ナルト巻きのナルトです。(笑)

扉がずれている中央部のくぼみ部分が引手になり、内部の引出しもそのズレた部分に納まる。全てのカタチにはイミがあるわけです。

先月撮影も終わり、ネット販売のcomfortstyleにて近々発売開始。


消費するのではなく、継続するデザイン。_d0032761_17441171.jpg
ロータイプも同様に中央部に引出し。
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by hararana | 2014-10-04 17:49 | 家具の話 | Comments(0)

色気もいいね。

4年前に福岡県のメーカー(シキファニチア)でデザインした「ノース」ダイニングチェアは自宅でも愛用してしてるが、そのラウンジチェアのカラフルな布で張られた写真を、あるインテリアショップのFBの納品写真で見かけた。

メーカーのカタログ写真では、シックなチャコールグレーで張ったが(チェアは受注生産なので、どんな張り地でも製作可)、夏の暑い日だったので、この涼しげな色の張り地もなかなかいいなぁと、写真をPCに保存していた。

が、はて?このショップどこだったか?(笑)


納入されたノース・ラウンジチェアとオットマン、それにサイドテーブル。(ブラックチェリー材)

色気もいいね。_d0032761_19144582.jpg
左は4年前に開発してた時の1/10(7cm程の)模型。  右は製品のカタログ写真(オーク材)
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by hararana | 2014-08-29 19:24 | 家具の話 | Comments(0)

模型で検討し始めたのが、1年半前。

以前紹介したEC(ネット販売)のみで家具を販売しているメーカーから、ソファーの販売が開始されました。元々キャビネットメーカーなのですが、半年程前にソファーメーカーを傘下に入れたので、開発と直販の体制が整って、ようやくです。コンセプトはシンプルでコンパクト、新しさを求めるというより古くならないスタイルを。そして一番重視したのは座り心地。イスで体を保持するのは背でなく腰。その為、腰当たりがいいポジションと硬さにこだわり、試作を繰り返しました。又、その腰クッションを印象的にするために張り地をツートーンにし、各張り地は5色を選定。2種類の木部x本体張り地x腰張り地=50通りのなかから選べるわけです(それに間口が2タイプ、肘付きに肘無し)。これはメーカーだから対応出来るシステム。名前は、腰に枕ということでピロー(pillow)。(笑)
秋には、あぐらがかける独り用としてはやや大きめのイージーチェアへの展開もします。

木部はオークとウォールナットの2種類、間口は2タイプ。アームレスも有り。
コンパクトだから一番大きなタイプでもw1650。
模型で検討し始めたのが、1年半前。_d0032761_1544162.jpg

メーカー社長と新人女性社員をモデルに撮影をしましたが、無料モデルの割にはなかなかいい感じ。(笑)
張り地によってガラリと印象が変わります。(撮影:樋口勇樹)
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原寸の図面はなんど描いたか。時間があれば直し直し‥、キリがない。(笑)
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最初は1/10の模型を写真に撮って、イメージを掴むのがいつもやり方。m
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販売サイトは
comfortstyle
kinomama

by hararana | 2014-07-30 15:58 | 家具の話 | Comments(0)

30数年目の再会。

先日、パラグアイに行った時に再会。といっても人のことではなく、チェアーの事。1976〜1984年頃、天童木工ではブラジルに工場を建設し、製品の海外生産を行った時期があった。ブラジルの原木の輸出禁止措置で、ならば製品を作り日本に輸出しようということで、現地法人のTendo Brasileiraという会社を設立した。そこで生産する家具の商品開発も我々の仕事だったので、私のデザインしたチェアーなども生産された。日本からそのブラジル工場にも出向いたこともあるヤスの、今のパラグアイの自宅では、当時(30年以上前)製作された私デザインのチェアーが今だに使われいて、再会。置きクッションタイプのやや安楽なイス、さすがにクッションは何度か替えてカバーもしてあったが、座り心地は当時のまま。「おお、なかなかいいじゃないか。」と自画自賛(笑)。
実はその工場では、世界的な建築家オスカー・ニーマイヤーのデザインした椅子も製作され、ブラジル国会議事堂のロビーに納められたし、その他ニーマイヤーデザインのいくつかの寝椅子も製作された。ただ、日本の家具メーカーが海外へ進出するのには、やや早すぎた感もあり、その工場は10年程でなくなったのだが。

30数年前にtendoのブラジル工場で作った椅子。リ・デザインしてみようかな。(笑)
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パラグアイのヤスの家、暖炉は鉄工職人でもあったマギーのお父さんと一緒に作ったもの。家具類はヤスが自分で作ったとのこと、good!。maiyとmegumi chan.
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ブラジリアの国会議事堂に納められたTendo Brasileira製の椅子にすわるニーマイヤーと、他にもデザインされた寝椅子。
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by hararana | 2014-03-09 17:25 | 家具の話 | Comments(0)