道具を作ることから。
陶芸で盃や小皿を作ってみようかと手回しロクロを手に入れて喜んでいたら、粘土でカタチを作るにはまず、自分で専用の道具を作るべし!と陶芸家U先生が古い粘土削りカンナをたくさん持ってきてくれた(他のいろんな道具も)。これを自分好みにカットして刃を付けよ!と。この道具作りもなかなか楽しい。しかし、料理人からは、まだ手で一度も粘土すらこねてないのに、道具ばかりが先行してるんやないの!とするどい突っ込み。(笑)

豆カンナの刃の出し入れ用に作った豆トンカチ。その下は小さな模型専用作業台。 
模型製作は事務所のコーナーなので、ペーパー掛けすると木粉が舞う。作業テーブルの下の掃除機から伸ばしたダクトで吸い込みながら。フレキシブルアームは蚤の市で手にいれたすぐれもの(廃校になった小学校の理科室の備品)。使ってるる木材は柔らかく削り易い桐材を厚さ指定して1年分購入。
これは、昔天童木工を退社する時、工場の職人さん(木型作りの名人)からプレゼントされた手作りの豆カンナ。刃はシャーリングという大きな機械の超硬の刃を割って作ったもの。重宝している。アリガトねMさん。 
事務所の工作コーナー。なんだこのゴチャゴチャは。(笑)

反対側のドラフターコーナー。三脚テーブル(高さ変えられて便利)の上のペーパーナイフは鉄ノコの刃を改造して作った大きなA0トレペ専用(実に使い易い)。向こうは定規用浅引出しをもつオリジナル道具いれワゴン。当初,自分用に作ったコッペパンスツールは昨年N社より商品化された(Gマーク商品)。
何かを作る道具がなければ、それを作ることから始めよ、と柳宗理先生の事務所にはいろんな自作の道具があった。必要とする道具が既成でなければ自分で作る。考案する、創造するというということはデザイン行為の中での根幹。今は、パソコンなけりゃデザイン出来ないじゃ話にならないよ、と。(笑)
事務所でのプロダクトデザインの作業では思い立ったらすぐに木材で模型が作れるように、道具や材料はいつでもスタンバイ。イスのデザイン提案では座れる実物大の模型でプレゼンするので、ちいさな電動機械や手工具などもいろいろと増え、少しづつ機動力と使い勝手もいいコーナーになった。(いわゆるカッコイイ、クールなデザイン事務所の雰囲気は皆無だがね。(笑)
粘土用のカンナ製作中。鉄ノコでカットして、グラインダーやベルトサンダーで刃付け。






by hararana
| 2017-04-12 19:24
| デザインの話
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