記憶するのではなく、感じること。
中学校の頃の話。国語がキライだった。読書もしかり。試験があると、本の一節が書かれて、次に何人かの作者名。で、問題は著書と作者を合わせる。あるいは著書名や、作者名を述べる。あ〜〜一体なんになるのだ、こんな事覚えて、と。そんな時、アユカワ先生が、国語の担任となられた。年配の女性の先生である。アユカワ先生が本を読みなさいと言う。「本というのはね、川の水。みんなの頭の中は川の中の石。川の水は絶えず流れていて、いつしか汚れていた石も綺麗になるでしょう。読書も同じ事。大事な事は、内容を覚えることではなく、それによって頭の中が洗われること。だから、本を読みましょう。」と。あ!と思った。なにかがはじけた。その後、本を読むのも苦痛でなくなった。だって、覚えなくていいんだから(笑)。感じること。中学校の授業で記憶に残ったことはこれだけ。というより、この一言を聞いただけで、十分だった。
今回の信じられないほどの東北大震災。繰り返し流される映像で記憶には残るだろう。が、記憶は時と共に褪せてくる。大事なことは、記憶ではなく感じる事。45年前のアユカワ先生の言葉のおかげで、今ワタシの頭の中はザーザーと水が流れている。いろいろな事を感じている。
今回の信じられないほどの東北大震災。繰り返し流される映像で記憶には残るだろう。が、記憶は時と共に褪せてくる。大事なことは、記憶ではなく感じる事。45年前のアユカワ先生の言葉のおかげで、今ワタシの頭の中はザーザーと水が流れている。いろいろな事を感じている。
by hararana
| 2011-03-22 21:54
| その他の話
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