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ハラハラ帳

抽出し、引出し。

もう20年以上前のことだが、収納家具(衣類の)家具を作ってるメーカーから、これからの会社の方向性を探る新しい家具提案の依頼を受けた。工場を見て、引き出しの製作を得意としてるので、それを生かしてなにかやれないものかと考えた。引き出しというのは単なる収納の1つのスタイルに過ぎないが、昔の薬箪笥のように、それが整然とたくさん並んでると何故か不思議な魅力がある。又、その当時、いわゆる箪笥はあっても、リビングにおいて引き出しだけの単体家具というのもほとんどなかった。で、リビングで今の暮らしに生かせる引き出しの家具を提案した。整然と並んだ引き出しではあるが、実は内部はいろいろな大きさの引き出しの組み合わせ。モジュールの最小の単位はCDを縦に入れた寸法。それでおのずから全体の寸法も決まる。末永く愛用したい為、全てムク材で製作。経年変化で焼けることを想定して材はアルダー材。その最初の試作品が我が家にあり、それこそ20年来愛用。リビングには引き出しがあれば入れたいコマゴマとしたものってのが結構ある。名前は引き出しのチェストと、ゲームのチェスから「chess」と名付けた。引き出しの前板にスリットをいれて、トリッキーな引出しをつくるという手法は、その後あちこちで真似されるようにもなった。

当初の全てムク材のこのチェスト、手間も掛かるし結構高いものになったのであまり売れなかった。で、メーカーより、このコンセプトはそのままに、より買い易い価格帯で再デザインして欲しいという要求があり、作り易くして材も替えて再デザインしたものが、今でも販売されている「beesbee」(ビーズビー)という商品。以後20年に渡りコツコツと生産販売され、今でも年に数度販売明細書と共に、デザインロイヤリティを戴いている(このようにデザインの版権を守って、開発契約期間が過ぎてもデザイン料を支払ってくれるメーカーは実は少ない。その点ここはよい会社)。引手は当初、木をロクロで引いたものを付けていたが、より斬新な引手も欲しいというで、ビー玉を使ったガラス製のものをデザインした(強度試験もOK)。
又、ビーズビーという名前は、メーカーから名前を考えて欲しいと言われたときに、bees(ビー玉)かbeeと言ったのだが、シキシャチョウなにを勘違いしたのか続けてbeesbeeとカタログに印刷。で、お互いに、まいいか、とそのままになったもの。

20年間自宅で使用のchess。引出し内部は4パターン。アルダー材は飴色のいい色になった。中には、カメラ、薬、CD、電池など、こまごましたものが入っていて実に便利。
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当初のアイテムは4タイプ。これはナラ材で作られたもの。(重い・笑)
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chessからbeesbeeとなった現行のもの。(7タイプあり)
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ビー玉引手。最初はマットなスリガラスのビー玉だったが、色好き(笑)のシキシャチョウの好みで色が加わる。
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by hararana | 2010-10-26 11:34 | デザインの話 | Comments(0)